「今週の心揺さぶる音楽」
はい、全然シリーズではないんですけど、今週、心に残った音楽について徒然なるままに書き散らそうかと思いまする。
お時間あれば、お読み下され。
と、その前に、明日のライブ、チャージもお手頃で盛りだくさんなので、名古屋方面の方、よければお越し下さいませ~
http://homepage2.nifty.com/gyan/live/info.htm
では、以下長文です・・
~ロトフィ・ブシュナーク岐阜公演~
一昨日、国際交流基金主催のアラブ音楽の公演に行って参りました。
ウード、カヌーン、レク、ヴァイオリン、チェロといった構成で、チュニジアの方達です。
チュニジアにはマルーフと呼ばれる古典音楽があるそうですが、実際聴いた事もなかったし、広くアラブ世界の古典音楽にみられるように、唄を中心として、それにタクシームと呼ばれる即興器楽伴奏がどうからんでくるのか、興味あるところでした。
まず、その編成に目を引かれます、インドでもそうですが、やはりヴァイオリンが(伴奏としてですが)導入されているんですね。思うに擦弦楽器ってペルシャ起源で、それがヨーロッパに渡り、洗練され、またアラブ地域(及びインド)に逆輸入されていったんでしょう。
それだけピッチの調整にもすぐれた完成度の高い楽器なんでしょう。
そして、カヌーン。主奏者であるロトフィ・ブシュナークは主に唄に専念し、主唱者の旋律をなぞるタクシームの役目はほとんどこのカヌーン奏者がこなします。弦が多い事もあって、チューニングに苦労してましたが、この編成での音づくりで一番の功労者に見えました。
ダルシマーのような楽器ですが、指に複数ピックをつけてつま弾く為、非常に早いトゥシア(器楽パート)を魅せてくれます。
意外だったのが、ダラブッカなどの太鼓がいなく、リズムはレク(タンバリン)のみだった事。
スーフィーなどでも欠かせない太鼓だと思うんですが、チュニジアでは好まれていないのか、マルーフではあまり参加しないものなのか、よくわかりませんが、居たらもっと盛り上がったような気もします・・
というのも、会場のサラマンカホール、とても素晴らしいホールで、なんとも荘厳な雰囲気があるんですが、それだけにスタッフも聴衆もやたらかしこまってしまってました。
この音楽はこんな風におとなしくじっとしながら聴くのかと、いぶかしかったです(笑。
演目をみると、ロトフィ氏の作曲による唄が多かったようです。残念ながら歌詞はわかりませんが、その旋律は非常に心に響きました。タートでいえば、ASAWARI系とBILAWAL系が多いシンプルなスケールですが、微分音の使い方、インドで言うミシュラ的な唄い回し、非常に印象深いです。そしてそれを一音一音正確に歌い上げる、ロトフィブシュナークの技量、素晴らしいものでした。また観たいものです。
http://www.jpf.go.jp/j/culture_j/news/0602/02-02.html
~ジャン=ピエール・ランパル~
世界的なフルート奏者で、フランスでは、この方の名を冠したフルートコンクールも開かれているそうです。いや、実は、Ravi ShankarのCDで共演していて、それで昨日初めて知ったのです。
Ravi Shankarの西洋クラシックとの共演は、今までもいくつかCDで聴きましたが、オーケストレーションの発想としては面白いとは思いつつ、既にこれはラーガではないからな~、なんて思ったり、Violin奏者メニューイン氏との評価の高い共演も、ピッチの違いや、Gamakとビブラードの違いが気になっちゃって、いまひとつだった記憶があります。
しかし、このフルート奏者、なにもの~?と昨日は衝撃的でした。
フルートって素晴らしいですね。この方が素晴らしいのか・・
ひょっとしたらインド音楽に傾倒してる人なのかと思い、色々調べてみたら、全然そんなことなくて、フルートを弦楽器やピアノのように大観衆の前で聴きうるものとして引き揚げた大家だそうです。
Ravi Shankarとの共演ですので、ラーガとしては、決してディープではないんですが、そのインド音楽的なジュガルバンディの魅せ方、構成力、かっこいいんですね~、わかってるんですね~
違う畑でこれだけできるなんて、その世界でのトップクラスというのは、ここまでやれるもんなんだな~、と目の覚める思いでした・・・
Jean=Pierre Rampal(Wiki)
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ほんととりとめないし、音楽ジャンルも確定されてない駄文、最後まで読んで下さった方、ありがと・・(笑。
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